帯状疱疹は予防できます~当院で接種できるワクチン「シングリックス」のご紹介~ - 大阪心斎橋呼吸器内科・内科クリニック

コラム

column
コラム

お薬情報

最終更新日:2025.7.22

帯状疱疹は予防できます~当院で接種できるワクチン「シングリックス」のご紹介~

帯状疱疹(たいじょうほうしん)という病気を耳にしたことはありますか?
「50歳を過ぎてから発症した」「家族がとてもつらそうだった」というお話を聞かれる方も多いのではないでしょうか。
帯状疱疹は、加齢やストレスなどで免疫力が低下したときに発症しやすいウイルス性の病気です。発疹や痛みにとどまらず、ひどい場合は「帯状疱疹後神経痛(PHN)」という長引く神経痛が残ることもあり、日常生活に大きな影響を及ぼすケースもあります。

不安なイメージの強い病気ですが、その発症を大きく減らせる予防法が、ワクチンによって確立されています。

現在、日本で接種できる帯状疱疹ワクチンは2種類あり、大阪心斎橋呼吸器内科・内科クリニックでは、高い予防効果と安全性を持つ「シングリックス」の接種を行っています。

また当院は、大阪市が実施する帯状疱疹ワクチン(シングリックス)接種の公費助成制度の対象医療機関です。
大阪市にお住まいで対象年齢に該当する方は、自己負担を抑えて接種することができます。
(※詳細は後述の「接種対象者と費用について」をご確認ください)

シングリックスの詳細については、
厚生労働省|帯状疱疹ワクチン(シングリックス)に関する情報
大阪市|帯状疱疹ワクチン接種について
でもご確認いただけます。

帯状疱疹の原因と症状

帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルス「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって引き起こされる感染症です。
子どものころにかかった水ぼうそうのウイルスが、治った後も体の中(神経節)に潜伏し、年齢を重ねて免疫力が低下したときに再活性化して発症します。

特徴的な症状

  • 体の左右どちらかに帯状に現れる赤い発疹や水ぶくれ
  • それに先行して起こる「ピリピリ」「ズキズキ」とした神経の痛み
  • 皮疹が治った後も続く神経痛(帯状疱疹後神経痛=PHN)

とくに50歳を過ぎると発症率が高まり、3人に1人が一生に一度は経験するとも言われています。
だからこそ、「かからない」ための予防が重要なのです。

帯状疱疹を予防する2種類のワクチンとは?【シングリックスの特徴】

帯状疱疹を予防するワクチンは、現在2種類あります。

乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン)シングリックス(Shingrix)
タイプ生ワクチン不活化ワクチン
接種回数1回2回(2か月間隔)
予防効果接種後1年時点:6割程度
接種後5年時点:4割程度
接種後1年時点:9割以上
接種後5年時点:9割程度
接種後10年時点:7割程度
接種対象50歳以上(健康な方)50歳以上(免疫低下の方/リスクの高い18歳以上も可)

このように、シングリックスは不活化ワクチンで、非常に高い予防効果と安全性を誇ります。

▶ ワクチンの詳細や帯状疱疹の情報は、帯状疱疹予防.jp(GSK提供)でもご確認いただけます。

令和7年4月1日より高齢者の帯状疱疹ワクチンが定期接種になりました

令和7年度の定期接種対象者の年齢と生年月日は次のとおりです。
助成の対象となるのは令和7年4月1日から令和8年3月31日の間です。

  1. 令和7年度中に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上になる市民の方※100歳以上の方については、令和7年度に限り全員を対象とします。
    令和7年度から令和11年度の5年間は、経過措置のため対象者は5歳刻みとなり、
    令和12年度以降は、接種日時点で65歳の方のみが対象になります。
  2. 60歳から64歳の方のうち、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障がいを有する市民の方(身体障がい者1級相当)
65歳昭和35年4月2日生~昭和36年4月1日生70歳昭和30年4月2日生~昭和31年4月1日生
75歳昭和25年4月2日生~昭和26年4月1日生80歳昭和20年4月2日生~昭和21年4月1日生
85歳昭和15年4月2日生~昭和16年4月1日生90歳昭和10年4月2日生~昭和11年4月1日生
95歳昭和5年4月2日生~昭和6年4月1日生100歳以上大正15年4月1日以前に生まれた方

ただし、1もしくは2に該当する方で自費での接種も含め、過去に生ワクチンを1回又は組換えワクチンを2回接種した方は助成を受けられません(過去に組換えワクチンを1回受けた方は、残りの1回分のみ助成の対象となります)。

▶ 接種費用助成について大阪市が発行している「帯状疱疹ワクチン接種に関するお知らせ(PDF)」をご確認ください。

接種対象者と費用について

対象者

  • 50歳以上の方
  • 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方
  • 免疫不全状態の方(治療中/治療予定含む)
  • 医師が必要と判断した方

▶ 詳細はGSK日本公式サイト|シングリックス接種対象拡大のお知らせ(2023年6月26日)をご参照ください。

費用

大阪市在住の対象年齢の方は、公費助成を利用して自己負担を抑えて接種することができます。
※自由診療の場合は全額自己負担となります。

対象者区分1回あたりの費用2回接種の合計費用
大阪市在住(助成対象)11,000円(税込)22,000円(税込)
助成対象外(自由診療)23,000円(税込)46,000円(税込)

※2回とも助成を受けるためには、遅くとも1回目の接種を令和8年1月末までにすませ、令和8年3月31日までに2回の接種を受けていただく必要があります。

当院での接種の流れ

シングリックスの接種は、完全予約制となっております。
ワクチンの在庫確保が必要なため、事前にWEB予約をお願いいたします。

当院では以下の流れで接種を行います。

  1. 予約
     WEB予約にてご予約ください。
     ワクチン接種を希望される日時の1週間前までにご予約をお済ませください。
  2. 予診票の準備
     大阪市の予診票を事前に印刷・記入のうえご持参ください。
     ▶ 予診票ダウンロードはこちら(大阪市公式) 
  3. 来院・問診接種
     医師の問診を受けた後、接種を行います。(肩の筋肉へ注射)
  4. 接種後の経過観察
     1回目:約30分、2回目以降:約15分

当日の持ち物

接種当日は、以下のものをご持参ください。

  • 予診票
  • 健康保険証/マイナ保険証
  • 母子手帳(お持ちの方)
  • 医療証(お持ちの方)
  • お薬手帳(お持ちの方)

接種スケジュールと回数

シングリックスは2回の接種が必要です。1 回、0.5mLを筋肉内に注射します。

  • 1回目の接種
  • 2回目は2か月後

予防接種をうける前に

(1) 一般的注意

  • 気になることやわからないことがあれば、予防接種をうける前に担当の医師に質問しましょう。
  • 予診票は接種をする医師にとって、予防接種の可否を決める大切な情報です。
    現在、病気などで治療中の方、今までに免疫状態の異常を指摘されたことがある方は、
    担当医師とよく相談し、十分に納得して接種を受けましょう。

(2) 予防接種を受けることができない方

  • 明らかに発熱している方(通常は 37.5℃を超える場合)
  • 重い急性疾患にかかっている方
  • 接種ワクチンの成分に対してアナフィラキシー(通常接種後 30 分以内に出現する
    呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応のこと)を
    おこしたことがある方
  • その他、かかりつけの医師に予防接種を受けないほうがよいといわれた方

(3) 予防接種を受けるに際し、医師とよく相談しなければならない方

  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患などの基礎疾患がある方
  • 過去に予防接種で接種後2日以内に発熱、全身性発しんなどのアレルギーを疑う症状がみられた方
  • 接種ワクチン成分に対してアレルギーをおこすおそれがある方
  • 過去にけいれん(ひきつけ)をおこしたことがある方
  • 過去に免疫状態の異常を指摘されたことがある方もしくは近親者に先天性免疫不全症の者がいる方
  • 血小板減少症または凝固障がいのある方、抗凝固療法を施行している方

接種に伴う副反応について

シングリックスは不活化ワクチンのため、生ワクチンよりも安全性が高いとされていますが、副反応が全くないわけではありません。

主な副反応

  • 接種部位の腫れ・痛み・赤み
  • 倦怠感、発熱、頭痛、筋肉痛

多くの副反応は一時的なものであり、通常は数日以内に自然に軽快します。重篤な副反応は非常にまれですが、接種後に違和感や気になる症状が出た場合はすみやかに医師・スタッフへお伝えください。

ワクチンの安全性

シングリックスは世界中で広く使用されており、多数の臨床研究によってその安全性と有効性が確認されています。
特に高齢者やがん治療などで免疫力が低下している方でも、安心して接種できることが大きな特徴です。

日本国内では2020年から使用が開始され、すでに多くの方が接種を受けています。
重大な健康被害の報告は極めて少なく、安全に接種できるワクチンとして認められています。

大阪心斎橋呼吸器内科・内科クリニックでは、シングリックスを安心・安全に接種いただける環境を整えております。
ご不明な点やご不安なことがございましたら、どうぞお気軽に当院までお問い合わせください。

最後に ~将来の健康のために、いま予防を~

帯状疱疹は、誰にでも起こりうる病気です。
発症後の痛みや不便さを考えると、「かかる前に予防する」ことが何よりも大切です。

シングリックスは、接種により9割以上の予防効果が期待できる非常に有効なワクチンです。
当院では、丁寧な説明とアフターケアを心がけ、安心して接種していただけるよう努めています。

「自分の健康を大切にしたい」
「大切な家族を守りたい」
そんな想いをお持ちの方は、ぜひこの機会に「シングリックス」ワクチン接種をご検討ください。

大阪心斎橋呼吸器内科・内科クリニックは、駅から近く通いやすい立地にございますので、初めての方も安心してご来院いただけます。
接種は完全予約制となっており、WEB予約にて受け付けております。ご希望の方はぜひお申し込みください。

ご不明な点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

pagetop