お薬情報
最終更新日:2025.7.25高齢者肺炎球菌ワクチン『ニューモバックス』を大阪市の助成で予防接種できます

― 当院で予防接種を受けられます(大阪市の助成対象)―
気温の変化や体力の低下など、ささいなきっかけで重症化することがある「肺炎」。
特に高齢の方や、基礎疾患をお持ちの方にとっては、ただの風邪ではすまされず、命にかかわる深刻な感染症となることもあります。
その中でも最も多い原因菌が「肺炎球菌」です。肺炎球菌による感染症は、肺炎だけでなく、敗血症や髄膜炎といった全身に影響を及ぼすケースもあります。
しかし、こうした肺炎球菌による重い感染症は、ワクチン接種によって予防することが可能です。
現在、国内で広く使用されているワクチンのひとつが、「ニューモバックス(23価肺炎球菌ワクチン)」です。23種類の肺炎球菌に対して免疫をつけることができ、重症化を防ぐ効果があります。
当院では、このニューモバックスの予防接種を実施しており、大阪市の公費助成制度を利用することで、対象の方は自己負担を抑えて接種することができます。
肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)の詳細については、
▶ 厚生労働省|高齢者の肺炎球菌ワクチンに関する情報
▶ 大阪市|高齢者用肺炎球菌ワクチン接種について
でもご確認いただけます。
ニューモバックスとは?

ニューモバックス(正式名称:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)は、肺炎球菌による感染症を予防するためのワクチンです。
23種類の肺炎球菌に対して免疫をつけることができ、肺炎、菌血症、髄膜炎といった重い感染症の発症や重症化を防ぐ効果があります。
接種が推奨される方
- 65歳以上の高齢者の方
- 糖尿病・慢性心疾患・慢性呼吸器疾患(COPDなど)をお持ちの方
- 免疫機能が低下している方(抗がん剤・免疫抑制剤を使用中など)
肺炎は、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方にとって命に関わることもあるため、ワクチン接種が推奨されています。
ニューモバックスNP | |
---|---|
タイプ | 不活化ワクチン |
接種回数 | 1回(再接種は5年以上あけて医師判断) |
接種方法 | 皮下または筋肉内注射(0.5mL) |
予防効果 | 約5年間持続 |
公費助成 | あり(定期接種対象) |
当院は大阪市の公費助成実施医療機関です
当院は大阪市の肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)接種助成制度の実施医療機関です。
条件を満たす方であれば、公費助成により自己負担額が軽減され、経済的にも接種しやすくなっています。
助成対象となる方
大阪市の助成制度を利用してニューモバックスを接種できる方は、
肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌ワクチン)を過去に受けたことがない大阪市民の方で、
以下の①または②に該当する方です。
- 65歳の方(66 歳の誕生日前日まで)
- 60〜64歳で対象となる方(※)
※心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
※過去に肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌ワクチン)の接種を受けたことがある方は助成制度対象外です。
なお、助成の対象でない方(65歳未満でも、感染症予防のために接種を希望される方)でも、自費での接種は可能です。
大阪心斎橋呼吸器内科・内科クリニックでは、日本呼吸器学会認定の呼吸器専門医である院長が、
安全かつ丁寧に肺炎球菌ワクチンの接種を行っております。
事前予約制にてご案内しておりますので、安心してご相談ください。
当院での接種方法
当院では、ニューモバックスの接種を完全予約制で行っております。
ワクチンの在庫確保が必要なため、事前にWEB予約をお願いいたします。
当院では以下の流れで接種を行います。
ご予約から接種までの流れ
- 予約
WEB予約にてご予約ください。
ワクチン接種を希望される日時の1週間前までにご予約をお済ませください。 - 予診票の準備
大阪市の予診票を事前に印刷・記入のうえご持参ください。
▶ 予診票ダウンロードはこちら(大阪市公式) - 来院・問診・接種
医師の問診を受けた後、接種を行います。 - 接種後の経過観察
約30分院内で経過観察を行います。
接種に関するご不安な点があれば、医師またはスタッフまでお気軽にご相談ください。
当日の持ち物
接種当日は、以下のものをご持参ください。
- 予診票
- マイナンバーカード(または資格証明書・身分証明書)
- お薬手帳(お持ちの方)
費用について
ニューモバックスの接種費用は、助成の有無によって異なります。
- 大阪市の公費助成対象の方:自己負担 4,300円
- 助成対象外の方(自費):9,900円(税込)
※生活保護受給者、市民税非課税世帯の方及び災害のために居住地において定期予防接種を受けることが困難な方は、確認書類の提示により無料になります。
接種後の副反応について
多くの方は、ワクチン接種後に大きな問題なく過ごされていますが、以下のような軽い副反応がみられることがあります。
- 接種部位の痛み、腫れ、赤み
- 軽度の発熱、倦怠感、頭痛など
ごくまれに、アレルギー反応(アナフィラキシー)などの重い副反応が起こる可能性もありますが、当院では接種後の観察体制を整えており、万が一の際にも迅速に対応できるよう準備しています。
接種後に異常を感じた場合は、当院までご連絡ください。必要に応じて医師が対応いたします。
高齢者用肺炎球菌ワクチンについての詳細は、大阪市の公式ホームページでご覧いただけます。
以下の資料(PDF)もぜひご参照ください。
▶ 説明書
▶ お知らせ
予防接種をうける前に
(1) 一般的注意
- 気にかかることやわからないことがあれば、予防接種をうける前に担当の医師に質問しましょう。
- 予診票は接種をする医師にとって、予防接種の可否を決める大切な情報です。
現在、病気などで治療中の方、今までに免疫状態の異常を指摘されたことがある方は、
担当医師とよく相談し十分に納得して接種を受けましょう。
(2) 予防接種を受けることができない方
- 明らかに発熱している方(通常は37.5℃を超える場合)
- 重い急性疾患にかかっている方
- 肺炎球菌予防接種の成分に対してアナフィラキシー(通常接種後30分以内に出現する呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応のこと)をおこしたことがある方
- 既に「ニューモバックス NP(23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」を接種したことがある方
- その他、かかりつけの医師に予防接種を受けないほうがよいといわれた方
(3) 予防接種を受けるに際し、医師とよく相談しなければならない方
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、などの基礎疾患がある方
- 過去に予防接種で接種後2日以内に発熱、全身性発しんなどのアレルギーを疑う症状がみられた方
- 過去にけいれん(ひきつけ)をおこしたことがある方
- 過去に免疫状態の異常を指摘されたことがある方もしくは近親者に先天性免疫不全症の者がいる方
- 肺炎球菌予防接種の成分に対してアレルギーをおこすおそれがある方
まずはお気軽に大阪心斎橋呼吸器内科・内科クリニックへご相談ください。
ワクチンの安全性と接種のおすすめ 〜肺炎から自分と家族を守るために〜
ニューモバックス(23価肺炎球菌ワクチン)は、長年にわたり国内外で広く使用されている、安全性の高いワクチンです。
日本でも厚生労働省や関連学会によりその有効性と安全性が認められており、高齢者や基礎疾患を持つ方に対して積極的に接種が推奨されています。
高齢になるほど、肺炎は重症化しやすく、場合によっては命に関わることもあります。
とくに肺炎球菌はその主な原因菌のひとつであり、「かからないようにすること」=予防が、最も大切です。
そのための手段の一つが、肺炎球菌ワクチン『ニューモバックス』の接種です。
当院では、大阪市の公費助成制度を活用した接種が可能です。対象の方は、自己負担額を抑えてワクチンを受けていただけます。
ご自身の健康を守ることは、ご家族や身近な方を守ることにもつながります。
ぜひこの機会に、肺炎予防の一歩として、ワクチン接種をご検討ください。
▶ 肺炎球菌ワクチン『ニューモバックス』接種予約はこちらまで
※ワクチン接種は事前予約制となっております。
ワクチン接種を希望される日時の1週間前までにご予約をお済ませください。